4.2 無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)【教則学習(第3版)】
2024年3月26日
2024年3月26日
4. 無人航空機のシステム 4.2 無人航空機の機体の特徴(飛行方法別)
教則の本文を黒色に、独自に追記した補足説明や注釈を別色で記載しています。
4.2.1 夜間飛行
(1) 夜間飛行と昼間(日中)飛行の違い
航空法では原則として無人航空機は日出から日没までの間において飛行させることになっている。これ以外の夜間(日没から日出までの間)に飛行させる場合は承認が必要である。日没及び日出時刻は地域により異なるため、事前に確認すること。夜間飛行では機体の姿勢や進行方向が視認できないため、灯火を搭載した機体が必要であり、さらに操縦者の手元で位置、高度、速度等の情報が把握できる送信機を使用することが望ましい。地形や人工物等の障害物も視認できないため、離着陸地点や計画的に用意する緊急着陸地点、飛行経路中の回避すべき障害物も視認できるように地上照明を当てる。
機体に搭載されたビジョンセンサーが夜間に対応していない場合は、衝突回避・姿勢安定などの安全機能が使用できない可能性があることに注意が必要である。
ビジョンセンサー(Vision sensor)とは
名前の通り、ビジョンを使ったセンサで、視覚センサーのことです。 一般的な光電センサとは違い、より高度な認識をすることができます。 ここで言う「ビジョンセンサー」は、カメラによって捉えた画像を、アルゴリズムによって整理し、対象の状態や位置ずれなどの結果を演算、出力して機器の動作に活かす為のセンサです。
動作の原理上捉える画像が、露光不足(暗すぎ)などでうまく捉えられていない場合の動作が、どのようになるか、把握しておく必要があります。最悪の場合、ビジョンセンサーを利用した衝突回避や姿勢制御などが、暗い所では利用できない可能性があるという事です。
ビジョンセンサー(Vision sensor)とは
名前の通り、ビジョンを使ったセンサで、視覚センサーのことです。 一般的な光電センサとは違い、より高度な認識をすることができます。 ここで言う「ビジョンセンサー」は、カメラによって捉えた画像を、アルゴリズムによって整理し、対象の状態や位置ずれなどの結果を演算、出力して機器の動作に活かす為のセンサです。
動作の原理上捉える画像が、露光不足(暗すぎ)などでうまく捉えられていない場合の動作が、どのようになるか、把握しておく必要があります。最悪の場合、ビジョンセンサーを利用した衝突回避や姿勢制御などが、暗い所では利用できない可能性があるという事です。
余談ですが、一般的に多くの方が「包括許可承認」を受けて、飛行をさせているケースが多く想定されますが、この許可承認を「国土交通省航空局標準マニュアル②」に則る形で受けている場合、このマニュアルの中には
3-1 無人航空機を飛行させる際の基本的な体制とされており、包括許可承認では、DID地域では、夜間飛行が行えないようになっています。包括的に許可承認を得ていると勘違いして飛行させてしまうと、法令違反になりますので注意が必要です。もし、DID地域で飛行させる場合には個別に承認を受ける必要があるという事です。
「(15)人又は家屋が密集している地域の上空では夜間飛行は行わない。」
(2) 夜間飛行のために必要な装備
夜間飛行のための必須装備として、無人航空機の姿勢及び方向が正確に視認できる灯火を有することが求められる。ただし、無人航空機の飛行範囲が照明等で十分照らされている場合は、この限りではない。
4.2.2 目視外飛行
(1) 目視外飛行と目視内飛行の違い
目視外飛行では機体の状況や、障害物、他の航空機等の周囲の状況を直接肉眼で確認することができないので、機体に設置されたカメラや機体の位置、速度、異常等の状態を把握することが必要である。
(2) 目視外飛行のために必要な装備
目視外では補助者が配置され周囲の安全を確認ができる場合に必要な装備があり、補助者が配置できず安全を確認できない場合は更に必要な装備が追加される。主なものは、以下のとおり。
① 目視外飛行において補助者が配置され周囲の安全を確認ができる場合に必要な装備
この飛行マニュアルについて詳しくは
「航空局標準マニュアルが改正されました(令和4年12月5日版)」に説明しています。
←4.1 無人航空機の機体の特徴(機体種類別)
- 自動操縦システム及び機体の外の様子が監視できる機体
- 搭載カメラや機体の高度、速度、位置、不具合状況等を地上で監視できる操縦装置
- 不具合発生時に対応する危機回避機能(フェールセーフ機能)。電波断絶時の自動帰還や空中停止機能、GNSS電波異常時の空中停止や安全な自動着陸、電池異常時の発煙発火防止等の機能がある。
- 航空機からの視認性を高める灯火、塗色
- 機体や地上に設置されたカメラ等により飛行経路全体の航空機の状況が常に確認できるもの
- 第三者に危害を加えないことを、製造事業者等が証明した機能
- 機体の針路、姿勢、高度、速度及び周辺の気象状況等を把握できる操縦装置
- 計画上の飛行経路と飛行中の機体の位置の差を把握できる操縦装置
夜間飛行のケースと同様に「包括許可承認」を受けて、飛行をさせているケースで、この許可承認を「国土交通省航空局標準マニュアル②」に則る形で受けている場合、このマニュアルの中には
3-1 無人航空機を飛行させる際の基本的な体制(16)人又は家屋が密集している地域の上空では目視外飛行は行わない。ただし、業務上、やむを得ず飛行が必要な場合は、常時操縦者と連絡を取り合うことができる補助者の配置を必須とし、飛行範囲を限定して不必要な飛行をさせないようにする。さらに、一定の広さのある場所を飛行させるとともに、経路下における第三者の立ち入りについて制限を行い、第三者の立ち入り等が生じた場合は、速やかに飛行を中止する。また、突風などを考慮して当該場所の付近(近隣)の第三者や物件への影響を予め現地で確認・評価し、補助者の増員等を行う。(17)夜間の目視外飛行は行わない。
とも記載されており、包括許可承認では、DID地域では、目視外飛行がマニュアルの条件に従った形でなければ行えないようになっています。また、夜間の目視外飛行も、飛行できません。包括的に許可承認を得ていると勘違いして飛行させてしまうと、法令違反になりますので注意が必要です。
この飛行マニュアルについて詳しくは
「航空局標準マニュアルが改正されました(令和4年12月5日版)」に説明しています。
←4.1 無人航空機の機体の特徴(機体種類別)
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