無人航空機 のための 気象情報 天気予報
2024年3月16日
2024年11月12日
無人航空機のための天気予報
無人航空機を飛行させる時、気象情報は必須ですが、現在のところ無人航空機を飛行させるために、専用の気象情報が出されているわけではありません。一方、有人航空機の運航では、航空機が飛行する高度などの専門的な情報を含む航空気象情報が気象庁から提供されています。一般に公開されている情報で、最も一般的なものは、天気予報ですが、以前は気象庁により独占的に実施されてきました。これは、気象業務法の「気象庁は、政令の定めるところにより、気象、地象(地震および火山現象を除く。)津浪、高潮、波浪及び洪水についての一般の利用に適合する予報および警報をしなければならない」との規定に拠ったものです。しかし、規制緩和の流れ、通信・コンピュータ技術の発達、予報技術の発展などを背景に、平成5年(1993年)にいわゆる天気予報の自由化を目的とした気象業務法の改正が行われ、平成6年(1994年)度から気象予報士制度が創出されました。これにより、予報業務の許可事業者は気象予報士を置き、現象の予想については気象予報士に行わせなければならないこととなりました。実質的な、民間気象会社の参入は、平成8年(1996年)の局地予報(市町村規模を対象とした予報)から始まり、現在、一般への天気予報を日本気象協会やウエザーニューズ社などの民間気象会社も提供しています。
これまで、国(気象庁)以外は出せないとしてきた洪水や土砂災害の予報を民間気象会社にも認める改正気象業務法などが2023年5月23日に衆議院本会議で可決・成立しました。
大雨による災害が相次ぎ、地域の実情に応じたきめ細かな情報を求める声があがっていました。これを受けて、審査で一定の技術を認められた民間の事業者などに洪水と土砂災害の予報を許可することなどを設けた「気象業務法」と「水防法」のそれぞれの法改正します。
すでに運用されている国の予報との混乱を防ぐため、民間による予報の配信先は広く一般を対象とするものではなく、行政や事業者に限るとしていて、川の氾濫による公共交通機関の施設や民間の工場周辺の被害の軽減や、水害リスクの高い地域での避難所の準備や態勢づくりの迅速化などに活用されることが期待されています。このように、少しづつ規制緩和され、さまざまな事業者からさまざまなサービスが提供されるようになっています。
どの予報が当たるのかも気になるところですが、まず一般的な天気予報3種類、見てみます。
予報の頻度 一日3回
予報期間 7日先まで
一般的に天気予報と呼ばれているもので、正式には「府県天気予報」といいます。「府県予報区」を地域ごとに細分した「一次細分区域」単位で、毎日5時、11時、17時に発表されます。国土交通省の管轄の気象庁が発表している予報です。
また、天気が急変したときには随時修正して発表します。発表内容は、今日・明日・明後日の天気と風と波、明日までの6時間ごとの降水確率と最高・最低気温の予想です。
また、週刊天気予報として、7日先までの予報を見ることが出来ます。
天気予報で10日先までの予報と「2週間天気」として14日先までの予報を確認することが出来ます。
予報の頻度 一日12回
予報期間 10日先まで(2週間天気は14日先まで)
気象庁 天気予報 (jma.go.jp)
https://www.jma.go.jp/bosai/forecast/予報の頻度 一日3回
予報期間 7日先まで
一般的に天気予報と呼ばれているもので、正式には「府県天気予報」といいます。「府県予報区」を地域ごとに細分した「一次細分区域」単位で、毎日5時、11時、17時に発表されます。国土交通省の管轄の気象庁が発表している予報です。
また、天気が急変したときには随時修正して発表します。発表内容は、今日・明日・明後日の天気と風と波、明日までの6時間ごとの降水確率と最高・最低気温の予想です。
また、週刊天気予報として、7日先までの予報を見ることが出来ます。
日本気象協会 tenki.jp 天気予報
https://tenki.jp/天気予報で10日先までの予報と「2週間天気」として14日先までの予報を確認することが出来ます。
予報の頻度 一日12回
予報期間 10日先まで(2週間天気は14日先まで)
一般財団法人日本気象協会が運営している天気予報専門サイトです。Webサイトに掲載されています。
週間天気 - ウェザーニュース
https://weathernews.jp/onebox/tenki/week/?fm=header
天気予報では、気象庁の基準に準拠し、雲の量が空全体の8割以下を「晴」、9割以上を占める場合を「曇」としています。また、雲量が9割以上であっても、上層の雲が多い場合は「晴」として扱う場合があるようです。
無人航空機で空撮をする場合、この晴れ方というのも、重要になる場合があると思います。実は、天気予報で言う「晴れ」と、我々が思っている「晴れ」は違うかもしれません。
実況の降水の有無は、観測された降水量により、以下の様にして判定しています。
「降水あり」 降水量の観測値が1mm以上(雪の場合は0.5mm以上)
「降水なし」 降水量の観測値が1mm未満(雪の場合は0.5mm未満)
今日・明日の天気・3時間天気・1時間天気
市区町村の天気予報を、1日12回更新。0・2・4・6・8・10・12・14・16・18・20・22時に発表されます。
2週間天気は1日14回更新。1日目~11日目の予報は0・2・4・6・8・10・12・14・16・18・20・22時に更新。12日目以降は9・21時に更新されます。
2週間先までの予報が表示します。
ウェザーニュース - 天気予報
https://weathernews.jp/週間天気 - ウェザーニュース
https://weathernews.jp/onebox/tenki/week/?fm=header
予報の頻度 随時(10分おき)
予報期間 10日先まで
ウェザーニュースの天気予報は、4つの点で気象庁の予報と異なり、より詳細かつ高精度なものとなっています。
- 予報の作成方法が各機関で異なり、ウェザーニュースではコンピューターシミュレーションの結果に専門家が独自の情報を加えて予報を組み立てているそうです。また、高精度な実況データを利用できるため、より正確な計算が可能だそうです。
- 予報の発表単位が1km四方と非常に狭い範囲になっており、同じ東京23区内でも場所によって天気が変わることを予報に反映しています。(気象庁では5km四方の範囲なっています)
- 予報時間が3時間ごとや1時間ごとに加え、アプリでは1時間先まで5分間隔の予報を発表しており、非常に詳細(気象庁では3時間ごとです)
- 決まった時間に発表するのではなく、随時最新の予報を発表・更新しています(気象庁は1日3回の発表します)
以上のように、独自の予報手法、高解像度の実況データ、狭い発表単位、詳細な予報時間、随時更新などにより、より正確で詳細な天気予報を提供していることがわかります。
天気予報では「晴れ」なのに、思ってる「晴れ」と違う。
いつもの天気予報では、あまり参考にならない
天気予報では「晴れ」なのに。。。確かに雨は降ってないけれど、これは「晴れ」なのか。という経験をされたことはないでしょうか。天気予報では、気象庁の基準に準拠し、雲の量が空全体の8割以下を「晴」、9割以上を占める場合を「曇」としています。また、雲量が9割以上であっても、上層の雲が多い場合は「晴」として扱う場合があるようです。
無人航空機で空撮をする場合、この晴れ方というのも、重要になる場合があると思います。実は、天気予報で言う「晴れ」と、我々が思っている「晴れ」は違うかもしれません。
天気とその変化に関する用語 気象庁 予報用語より
快晴: | 全雲量が1以下の状態。 |
晴れ: | 全雲量が2以上8以下の状態。 「全雲量が2以上8以下の状態」は主に観測用である。 天気予報では、予報期間内が快晴または晴れの状態、 および「薄曇り」で地物の影ができる状態に用いる。 |
日が射す: | 全雲量が9以上で青空が見える状態。 a) 雨、曇り時々雨、曇り一時雨などの天気が続いたのち、 全雲量が9以上で青空が見えると予想されたときに用いる。 b) この用語が利用者にとって価値があると判断される 場合に限って用いる。 |
曇り: | 全雲量が9以上であって、見かけ上、中・下層の雲が上層の雲より多く、降水現象がない状態。 |
薄曇り: | 全雲量が9以上であって、見かけ上、上層の雲が中・下層の雲より 多く、降水現象がない状態。地物の影ができることが多く、 予報では「晴れ」として扱う。 |
薄雲が広がる: | 上層雲が広がってくる状態。密度の薄い中層雲を含んでいてもよい。 a) 天気が下り坂になるときに起こることが多い。 b) 晴れから薄雲が広がり、曇りになる変化過程が 遅い場合に用いることもある。 |
出典:気象庁|予報用語 目次
気象庁|予報用語 天気とその変化に関する用語
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/tenki.html
このように、気象庁から出される天気予報で使用される、用語が、実際に使われている言葉と若干意味合いが異なる可能性がありますので、確認しておくと誤解がないと思います。
このように、気象庁から出される天気予報で使用される、用語が、実際に使われている言葉と若干意味合いが異なる可能性がありますので、確認しておくと誤解がないと思います。
天気予報の予報精度(的中率)
天気予報の精度(大雑把に当たる確率)は、気象庁やウェザーニュース社など、公開されているものがあります。降水の有無の検証
(適中率(降水の有無、「降水あり」、「降水なし」)、見逃し率、空振り率、捕捉率、一致率)【検証の対象としている予報と時間帯】
5時発表天気予報 | 今日(5-24時)、明日(0-24時) |
17時発表天気予報 | 今夜(17-24時)、明日(0-24時)、明後日(0-24時) |
11時発表週間天気予報 | 3日目(0-24時)-7日目(0-24時)(5日間) |
【検証方法】
個々の予報について予報と実況の降水の有無を比較し、予報区毎に1か月分を集計して検証しています。
地方予報区および全国の値は、発表官署の所在している発表区域に対して発表された予報の検証結果を集計して掲載しています。
実況の降水の有無は、観測された降水量により、以下の様にして判定しています。
「降水あり」 降水量の観測値が1mm以上(雪の場合は0.5mm以上)
「降水なし」 降水量の観測値が1mm未満(雪の場合は0.5mm未満)
【検証指数】
各検証指数の定義は以下の通りです。
適中率 (降水の有無の適中率) | 総適中回数の全予報数に対する割合 |
「降水あり」 予報の適中率 | 予報が「降水あり」だった場合だけを取り出して、そのうち実況が「降水あり」となった割合(一致率に同じ) |
「降水なし」 予報の適中率 | 予報が「降水なし」だった場合だけを取り出して、そのうち実況が「降水なし」となった割合 |
見逃し率 | 「見逃し」回数の全予報数に対する割合 「見逃し」とは、予報が「降水なし」だったのに実況が「降水あり」となった場合 |
空振り率 | 「空振り」回数の全予報数に対する割合 「空振り」とは、予報が「降水あり」だったのに実況が「降水なし」となった場合 |
捕捉率 | 実況が「降水あり」となった場合だけを取り出して、そのうち予報も「降水あり」だった割合 |
一致率 | 予報が「降水あり」だった場合だけを取り出して、そのうち実況が「降水あり」となった割合 (「降水あり」予報の適中率に同じ) |
「降水あり」予報とは、「雨」、「曇り一時雨」、「曇り時々雪」など降水のある予報のことで、「降水なし」予報とは、「晴れ」、「曇り」、「晴れ時々曇り」など降水のない予報のことです。
予報が適中したときに注目した検証指数(適中率、捕捉率、一致率)は、100%に近いほど成績が良いことになります。
予報が適中しなかったときに注目した検証指数(見逃し率、空振り率)は、0%に近いほど成績が良いことになります。
予報と実況の対比表(分割表と呼びます)を作成して、それぞれの検証指数を数式で表すと次の様になります。
予 報 | ||||
---|---|---|---|---|
降水あり | 降水なし | 計 | ||
実 況 |
降水あり | A | B | N1 = (A+B) |
降水なし | C | D | N2 = (C+D) | |
計 | M1 = (A+C) | M2 = (B+D) | N = (A+B+C+D) |
(N:全予報数)
適中率(降水の有無の適中率)(%)=(A+D)÷N×100
「降水あり」予報の適中率(%) = A÷M1×100 (一致率に同じ)
「降水なし」予報の適中率(%) = D÷M2×100
見逃し率(%) = B÷N×100
空振り率(%) = C÷N×100
捕捉率(%) = A÷N1×100
一致率(%) = A÷M1×100 (「降水あり」予報の適中率に同じ)
ある予報についての適中率とは、予報区内のアメダス観測所毎に予報の適中、不適中を判定し、予報区内で平均した値のことです。
例えば、降水ありの予報の時、全10ヵ所の観測所の内8ヵ所で「降水あり」、2ヵ所で「降水なし」ならば、適中率は80%、空振り率は20%となります。
このように降水が予報区の一部分に限られるような場合は、適中率は100%にはなりません。
これは、予報が降水を予想している場合に、80%の地域で降水があり20%の地域で降水がなければ、80%の地域の人には適中、20%の地域の人には空振りと感じるであろう、との考えに基づいています。
気温の検証
【検証の対象としている予報と時間帯】
5時発表天気予報 | 今日日中(9-18時)の最高気温 |
17時発表天気予報 | 明日日中(9-18時)の最高気温、明日朝(0-9時)の最低気温 |
11時発表週間天気予報 | 明後日(0-24時)-7日目(0-24時)の最高・最低気温 |
【検証方法】
個々の予報の誤差は、「(予報値)-(実況値)」で算出し、1か月分を集計して検証しています。
地方予報区および全国の値は、発表官署の所在する都市に対して発表された予報についての検証結果を平均して掲載しています。
降水確率の検証
【検証の対象としている予報と時間帯】
5時発表天気予報 | 6時間毎の降水確率 5時発表予報は6時以降の24時間分 |
17時発表天気予報 | 6時間毎の降水確率 17時発表予報は18時以降の24時間分 |
【検証方法】
個々の予報の10%刻みの階級毎に、対象時間における1mm以上の降水の有無(100%または0%)と比較し、3か月分を集計して検証しています。
地方予報区および全国の値は、発表官署の所在する発表区域に対して発表された降水確率予報の検証結果を集計して掲載しています。
【備考】
降水確率予報の精度検証は、「発表した降水確率予報値(10%刻みの階級)」に対して、各観測地点における「実際の降水の出現率(あり:100%、なし:0%)」をある期間で集計し、対象地域で平均しています。最適な降水確率予報だった場合、「発表した降水確率予報値(%)」と「実際に降水が観測された回数の割合(%)」とが等しくなるため、グラフでは傾きが1の直線関係になります。
気象庁 | 検証方法の説明
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/explanation.html
気象庁 | 天気予報の精度の例年値とその特徴
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/kensho/expln_reinen.html
気象庁 | 天気予報検証結果
https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/kensho/score_f.html
「予報精度」について|FAQ - ウェザーニュース
https://weathernews.jp/about_forecast/faq/qa03.html
天気予報精度と予報現場の取り組み 2023年上半期(1月〜6月対象) - ウェザーニュース
https://weathernews.jp/s/topics/202307/180125/
降水の有無についての予報精度
降水の有無の予報精度(予報の適中率)は、全国を対象とした年平均値が83%となっており、各地方の年平均値が78~85%の範囲に分布しています。 全国的に春と秋の適中率が高い傾向がありますが、北海道地方と沖縄地方の適中率は年間を通して他の地方に比べて低めです。
季節による違いに着目してみると、夏の適中率が最も低くなっていることがわかります。 これは、夕立のように狭い領域で起こる降水の頻度が多いことが主な原因と考えられます。 例えば、予報対象領域のちょうど60%の面積に降水があった場合、 「降水あり」という最善の予報を発表できたとしても、 適中率は60%という比較的低い値に留まってしまいます。
地域による違いを見てみると、冬の北海道地方の適中率が71%と特に低くなっています。 これは、広い予報対象領域全体にではなく部分的に降るという、北海道における雪の降り方の影響が大きいと考えられます。 また、沖縄地方は年間を通じて適中率が低くなっています。 これは、沖縄地方では、島嶼であるため特徴的な地形の影響を受けにくく、 降水の発生場所も特定しにくいといったことが影響していると考えられます。
この事から、天気予報の降水の有無に関しての的中率は大体80%程度になるようです。
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