Noman Flight Research Group 無人航空機(ドローン)の研究会です

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ノータム[NOTAM] の確認方法が変わります [AIS JAPAN] から [SWIM] へ

2025年1月22日  2025年1月23日 

ノータムを確認できるWEBサイトが変更になります 令和7年2月10日~

日本国内のノータム[NOTAM]などの航空情報は現在、国土交通省航空局が航空情報提供サービスWEBサイト「AIS JAPAN - Japan Aeronautical Information Service Center」https://aisjapan.mlit.go.jp/ で公開しています。このサービスは、無料で利用できますが、ユーザー登録とログインが必要となっています。

しかし、令和7(2025)年1月10日より、新しい航空情報共有基盤「SWIM(System-Wide Information Management)」https://top.swim.mlit.go.jp/swim/ の運用(登録)が開始されることに伴い、現行のAIS-JAPAN(Web)は2025年2月10日に新サービス開始と共に完全に廃止され、新しいSWIMポータルによる情報サービスへと移行します。現在AIS JAPANを利用しているユーザーも、この期日までに改めてSWIMポータルへの登録が必要となります。このSWIMサービスの利用について、当面の間、航空関係者(運航者、空港管理者、官公庁等)による利用とし、一般の方の利用は想定していません。と記載されています。
https://top.swim.mlit.go.jp/swim/ トップページの キャプチャ
https://top.swim.mlit.go.jp/swim/ の キャプチャ

航空情報共有基盤(SWIM)の運用を開始します

~航空交通・運航関連データの利活用を通じた生産性向上・利便性向上・安全性向上~
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku13_hh_000173.html
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001853569.pdf

SWIMは、国際民間航空機関(ICAO)が、導入を各締約国に求めているもので、航空交通管理における情報共有を改善し、円滑な意思決定を実現することを目的としたサービスです。日本はアジア太平洋地域で最初にこのシステムを導入する国となります。新システムでは、運航者、空港会社、管制機関などの関係者間で必要な情報(航空情報、気象情報、運航情報など)をデジタル形式で効率的に共有することが可能になり、情報の収集、加工、配信に関わる膨大な情報処理が効率化され、生産性の向上が期待されます。さらに、デジタル情報の活用により、航空機の安全運航と効率的な運航の実現にも貢献すると見込まれています。

以下のように国際民間航空機関(ICAO)で定められたSWIMに関するドキュメントがあります。
  • PANS-IM(Procedure for Air Navigation Services- Information Management)(Doc 10199)(航空業務方式-情報管理)2024年11月28日制定
  • Manual on System-Wide Information Management Concept (Doc 10039)
     (SWIMコンセプトマニュアル)
  • Manual on System-Wide Information Management Implementation (Doc 10203)
     (SWIM実装マニュアル)
  • Manual on Information Security (Doc 10204)
     (SWIM情報セキュリティマニュアル)

今回のSWIMの運用を開始に関して、以下のように航空当局からサキュラーが出されています。

航空情報サーキュラー Nr 026/24  28 NOV 2024

新しい情報サービスの導入について
1. 背景及び目的
国土交通省航空局は、2025 年第一四半期をめどに、SWIM (System Wide Information Management) コンセプトに基づく新しい情報サービスの提供を開始する予定である。

3. SWIM portal の開設予定日
 各情報サービスを利用するための起点となるサイトとして、SWIM portal を開設する予定である。
 予定日: 2025 年1 月10 日
 備考: 各情報サービスを利用するにあたっては、SWIM portal でアカウントを取得すること。
4. 情報サービスの開始予定日
 各情報サービスの開始予定日は、別表1 及び2 のとおり。
 なお、AIS JAPAN ウェブサイト(https://aisjapan.mlit.go.jp/) は、航空情報関連の情報サービスの開始とともにサービスを終了する。

SWIM Portalスケジュール

  • 2025年 1月10日(金)運用(登録)開始 
  • 2025年 2月10日(月)サービス開始 ・AIS JAPAN 廃止 

航空情報共有基盤(SWIM)への登録

SWIM利用申し込み・登録のフロー 2025年1月10日~

  1. SWIMポータルサイトにアクセス
    SWIMポータルサイト(https://top.swim.mlit.go.jp/swim/)にアクセスします。
  2. サインアップ
    SWIMポータルサイトからメールアドレスを登録します。
    メールアドレスを入力
    メールアドレスを入力して「次へ」をクリック


  3. 確認メールを受信
    登録したメールアドレス宛にポータルサイトから確認メールが送信されます。
    確認メールを受信
    アカウント登録のサインアップを実施した際に、仮登録完了のメールが届かない事象がおこっているようです。本事象は、ユーザー側の受信メールサーバーにおける、電子メールのなりすまし送信を防止するためのセキュリティ対応の設定によるものと想定され、システム部門で現在対応を検討中だそうす。以上のことから同じドメインのメールアドレスにおいても同様な事象になると考えられます。対応が完了のアナウンスがあるまで、登録を待つよう案内しています。ちなみに、Gmailでは問題なく届きました。
  4. 本登録
    受信したメール本文のURLから本人情報(氏名、パスワード、サービス利用者であることなど)を登録します。URLの有効期限は60分です。有効期限切れになってしまった場合には、再度サインアップが必要です。
    「【SWIM portal】仮アカウント登録完了のお知らせ」というメールが登録したメールアドレスに届きますので、メール本文内のリンクへアクセスし、引き続きアカウント登録手続き(本登録)を進めます。
    本人情報を登録
    本人情報を登録します 氏名とフリガナ 英大文字 英小文字 数字 記号を含む10文字以上のパスワードを決めて 利用規約にチェック後、登録情報確認をクリックして次へ進みます。
  5. 登録完了(利用可能)
    「【SWIM portal】アカウント登録完了のお知らせ」というメールが登録したメールアドレスに届きます。

航空情報共有基盤(SWIM)の利用

登録完了後に航空情報共有基盤(SWIM)へログインできるようになります。
ただし、ログインが出来ただけでは、各サービスを受けることが出来ません。ログイン後にサービスを受ける物をそれそれ利用開始の手続きが必要になります。
左上、青い帯の中のメニュー「サービス」をクリックします
「サービス詳細」の青いボタンをクリック
並んでいるサービスの中から希望するサービスの「サービス詳細」の青いボタンをクリックします。AIS JAPANで提供されていた情報は以下のサービスから得ることが出来ます。
WEBサービス
デジタルノータム
デジタルノータムリクエストサービス【プレ公開中・運用に使用不可】

AIP
AIPファイルダウンロードサービス【プレ公開中・運用に使用不可】
AIP閲覧サービス【プレ公開中・運用に使用不可】

「サービス利用開始」の青いボタンをクリック
左の「サービス利用開始」の青いボタンをクリックします。

「申請内容の確認」の青いボタンをクリック

サービスの利用開始するには、「電話番号、国または地域コード、郵便番号、住所、組織カテゴリ、組織」を入力し右下「申請内容の確認」の青いボタンをクリックします。この、情報の入力は初回のみで、他のサービス申し込み時には入力する必要はありません。(ただし、各サービスごとに「サービス利用開始」の青いボタンをクリックし申し込む必要はあります)
サービス利用申し込みが完了
サービス利用申し込みが完了すると、トップページの利用中サービスにアイコンが表示されそちらから利用することが出来ます。申し込み完了直後にサービスアイコンをクリックすると403エラーが出て利用できませんでしたが数時間後にアクセスすると利用できるようになっていました。エラーが出た場合は時間をおいてアクセスしてみてください。

新サービスの確認のため、航空情報に関するSWIMサービスのプレ公開が行われています。
期間:1月20日 9:00~31日17:00(日本時間)
対象サービス
  デジタルノータムリクエストサービス:ノータムの検索・閲覧
  AIP閲覧サービス:AIP(PDF)の閲覧
  AIPファイルダウンロードサービス:AIP(PDF)のダウンロード


SWIMの2種類の情報提供方法

  1.  Webブラウザによる情報提供
    主に小型機運航者向けで、PC、タブレット、スマホから利用可能。
    ①NOTAM ②ATIS ③フライトプラン ④AIP ⑤空域プロファイル ⑥空港プロファイル ⑦空港スロット※
     ※スロット:混雑空港に設定された時間帯毎の発着回数の制限値。混雑空港の使用にあたってスロットの確保が必要。
    ※混雑空港:新千歳、成田、東京(羽田)、中部、大阪(伊丹)、関西、福岡空港
  2.  データ配信・データ提供
    主に航空会社向けで、利用者自らがアプリケーションやシステムを用意することで利用可能。
AIS‐JAPANで提供されていたサービスは、SWIM Portalの下記サーピスに切り替わります。 
・NOTAM ・AIP間覧 ・AlPダウンロード
AIS JAPAN と SWIM Portalの重複期間はありません。
令和7(2025)年2月10日よりSWIMポータルによる新しい情報サービスが開始されると同時に現行のAIS-JAPAN(Web)は廃止され、利用できなくなります。よって、上記期日までにSWIMポータルの登録が必要となります。
SATシステム(航空機運航者へ航空飛行計画等の通報及び到着の通知・受理を行い、また、航空情報、気象情報、その他航空機の運航に係る情報の提供を行っているサービス)は、2025年10月末頃 に廃止予定 です。
SATシステムの機能は、SWIM Portal の「フライトプラン登録サービス」に切り替ります。

SATシステムとは
東京空港事務所及び関西空港事務所に設置されたサテライト空港運航管理卓の事で、ユーザー端末との間において、航空法第97条第1項及び第2項の規定に基づく飛行計画の通報及び同法第98条の規定に基づく到着の通知(以下、「飛行計画の通報等」という。)並びにこれらの受理に係る通知、また、PIB情報、航空気象情報及びその他航空機の運航に係る情報を提供するために必要な事項を定め、インターネットによる飛行計画等の取扱いサービスを迅速かつ的確に実施することを目的としています。
SATサービスとは、インターネットを利用して飛行計画の通報等及びその受理に係る通知、並びにPIB情報、航空気象情報、その他航空機の運航に係る情報の提供を行うサービスの総称を言います。
 
【現在の手続き等】
飛行前の手続き等手続き等方法
混雑空港の発着枠(スロット)の確保調整パソコン、電話等
航空情報や気象情報の確認パソコン、電話等
飛行計画の通報パソコン、電話等
ATIS情報の確認無線電話
【新しい情報サービス導入後の手続き等】
飛行前の手続き等手続き等方法
混雑空港の発着枠(スロット)の確保調整スマホ、パソコン、電話等
航空情報や気象情報の確認スマホ、パソコン、電話等
飛行計画の通報スマホ、パソコン、電話等
ATIS情報の確認スマホ、パソコン、無線電話


SWIMで提供のサービス

サービスの名称サービスの概要サービス開始
予定日
国土交通省航空局から利用者へのB2B サービス
デジタルNOTAM 登録サービス*1
NOTAM の発行依頼を送信するサービス(AIXM5.1.1)
2025/2/10
デジタルNOTAM 配信サービスNOTAM の配信サービス(AIXM5.1.1)2025/2/25
デジタルNOTAM リクエストサービス*1
NOTAM の検索結果を送信するサービス(AIXM5.1.1)
2025/2/10
AIP データ配信サービス
AIP 及び障害物データの配信サービス(AIXM5.1.1)
2025/2/25
ATIS 情報配信サービスATIS 情報の配信サービス2025/2/25
ATIS 情報リクエストサービス*1
ATIS 情報の検索結果を送信するサービス
2025/3/11
C-PIREP*2 登録サービス*1C-PIREP 情報の送信を行うサービス2025/3/11
C-PIREP 配信サービスC-PIREP 情報の配信サービス2025/2/25
C-PIREP リクエストサービス
C-PIREP 情報の検索結果を送信するサービス
2025/3/11
気象情報配信サービス気象情報の配信サービス2025/2/25
フライトプラン登録サービス*1
 飛行計画を登録できるサービス(FIXM4.2 を準用)
2025/3/26
ATS 情報配信サービス運航情報の配信サービス2025/3/26
ATS 情報リクエストサービス
運航情報の検索結果を送信するサービス
2025/3/26
パッケージリクエストサービス
航空情報・気象情報を合成し、テキスト情報を送信するサービス
2025/2/10
メッセージWeb メールサービス*1
サービス報(AIXM、IWXXM、FIXMフォーマット以外のメッセージ) を交換するサービス
2025/3/26
Web ブラウザで提供されるサービス
AIP ファイルダウンロードサービス
AIP のPDF ファイルをダウンロードするサービス
2025/2/10
AIP 閲覧サービスAIP 閲覧サービスAIP の閲覧を行うためのサービス2025/2/10
空港プロファイルサービス
空港に関した運航情報・航空情報・気象情報を合成し、Web ブラウザ向けに提供するサービス
各空港の対象施設の選択により、複数のノータム情報をグラフィックとして表示します
2025/2/10
空域プロファイルサービス
空域に関した運航情報・航空情報・気象情報を合成し、Web ブラウザ向けに提供するサービス
空域内の複数のノータム情報、気象情報等をグラフィックとして表示します
2025/2/10
スロットリクエストサービス
空きスロットの確認及び予約を行うサービス
2025/3/17
* 1 本サービスはWeb ブラウザからの利用も可能です。
* 2 C-PIREP (Common PIREP) とは、運航者が個々に保有する乱気流及び着氷情報に係る機長報告を、会社及び機関の枠を越えて共有化し相互に利用可能とした情報を言います。

以下のサービスにあっては、無関係な者が勝手に利用することがないよう、利用を限定する必要があり、登録作業の他、承認手続きが必要となります。(関係者以外登録不可)
・スロットリクエストサービス
・フライトプラン登録サービス

AIS JAPANの利用方法については
ノータムへの無人航空機のフライトプランの掲載 」 で詳しく説明しています。

SWIM に統合される前のノータムや気象情報などについて詳細は以下にまとめています。
 無人航空機(ドローン)のノータム[NOTAM] の 読み方・見方【教則学習・周辺知識】

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ノーマン飛行研究会
2015年 首相官邸ドローン事件があった年、トイドローンを手にして以来ドローンと関わっています。JUIDAの無人航空機安全運航管理者、操縦技能証明とドローン検定協会の無人航空従事者試験1級 を取得しております。無線関連の第1級陸上特殊無線技士も取得しております。 できるだけ正確に学んだことを綴って行きたいのですが、もし間違いなどありましたらご指摘いただけると嬉しいです。 このサイトはリンクフリーです。報告の必要ありません。リンクして頂けると喜びます。
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